事例紹介
2023.3.2

事業承継「未検討」中小企業の36%に 21年比9ポイント増加

西日本新聞朝刊2022年(令和4年)09月28日(水)付

事業承継の方針を未検討とする中小企業が36%に上ることが27日、大同生命保険の調査で分かった。前年から9ポイント増加した。後継者不足に加え、新型コロナウイルス禍や物価高で、経営の先行きを見通せない現状が浮き彫りになった。  「考えるべき時期だが未検討」の企業に理由を複数回答で聞いたところ「後継者が見つからない(育っていない)ため」が58%で最多だった。「会社や業界の将来見通しが立たないため」が30%と続いた。  経営者からは「円安や物価高などで事業が苦しく、今は経営に専念したい」(東北、運輸業)や「自社内に後継者候補がおらず、候補者を探したいが時間を割けない」(九州・沖縄、建設業)という声があった。  未検討の割合はコロナ禍前の2019年は21%にとどまっていた。コロナ流行の打撃を受けた20年に36%に上昇し、21年は27%と持ち直したが、再び悪化した。  8月1~31日に対面やオンライン面談で、全国の中小企業7668社を調査した。