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2023.12.12

事業承継から新たな挑戦へ:よろず支援拠点の活用

事業承継を進める中でご自身の事業を見直すと「売上や利益をもっと上げたい」「経営を改善したい」「新事業に挑戦したい」といったお悩みや課題が出てくると思います。今回は、そんな時に相談できる国の経営相談所「よろず支援拠点」を紹介します。

目次

1. よろず支援拠点とは

よろず支援拠点は、経営上のあらゆる相談に対応するために国が全国に設置した経営相談所で、無料で何度でも相談ができます。各都道府県に設置されていて、中小企業・小規模事業者の他、NPO法人・一般社団法人・社会福祉法人等の中小企業・小規模事業者に類する方、創業予定の方にもご利用いただけます。

設置初年度の2014年には約66,000件の相談が寄せられましたが、2022年にはその数が525,000件を超え、多くの事業者が活用しています(図表1)。

【図表1】よろず支援拠点の相談件数

出典:よろず支援拠点サイトから作成。

よろず支援拠点では、コーディネーターと呼ばれる専門家が相談に対応します。コーディネーターはさまざまな分野の専門家で構成されています。課題の内容によってはコーディネーターによるチームを編成して対応するため、事業者は色々な角度から⼀歩踏み込んだアドバイスを受けることができます。また、相談内容に応じた適切な支援機関の紹介や課題に対応した支援機関の相互連携により事業者の課題解決を目指します。事業承継を契機とした経営の見直しや新しいチャレンジに活用が可能です。

2. よろず拠点に相談する

経営に関する課題や不安が出てきたら、相談してみましょう。まずは、各県のよろず支援拠点のサイトをご確認下さい(リンクは最下部に掲載)。電話・メール・FAX・ホームページの申込フォーム等で予約を受け付けています。主な相談内容は図表2のとおりです。「売上拡大」に関する相談が7割を占めています。

事業承継においても、後継者がDX化や生産性向上、新事業参入、業態転換、SNSやウェブサイト構築、売上拡大等に取り組むケースが多く見受けられます。よろず支援拠点では、そうした取り組みに対し、専門的知見を活かして積極的に支援しています。

予約が取れたら、まずはコーディネーターがヒアリングを行います。ここでは、どんな小さな思いでもお話ください。対話の中で解決へのヒントを見つけ、相談に応じて実現可能な解決策を提案します。

さらに、提案した解決策のフォローアップも行っています。また、途中で新たな経営課題が見つかった場合も相談ください。

こうした専門家による手厚い対応により、相談対応の満足度は90%を超える高水準となっています(図表3)。「よろず支援拠点」サイトでは、全国の支援を受けて飛躍した事業者の事例を見ることもできるのでぜひご覧ください。

【図表2】相談内容内訳(2022年度)

出典:よろず支援拠点サイトから作成

【図表3】満足度調査(2022年度、全国平均)

出典:よろず支援拠点サイトから作成

3.少しでも悩むことがあればご相談を!

事業承継は事業を見直し飛躍させるチャンスでもあります。また、事業承継以外のときでも経営に関する不安や課題は尽きないでしょう。少しでも悩みや考えごとがあれば、よろず支援拠点に連絡してはいかがでしょうか。きっと良い解決方法が見えてくると思います。

【図表4】九州各県のよろず支援拠点のサイトリンク及び電話番号

拠点(サイトリンク)電話番号
福岡県よろず支援拠点092-622-7809
佐賀県よろず支援拠点0952-34-4433
長崎県よろず支援拠点095-828-1462
熊本県よろず支援拠点096-286-3355
大分県よろず支援拠点097-537-2837
宮崎県よろず支援拠点0985-74-0786
鹿児島県よろず支援拠点099-219-3740